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■マルメゾンのお城

 
 未曾有の大地震と津波が祖国日本を襲って一年が経ちました。被災者の同胞の苦しみは遠いフランスにもひしひしと伝わって参ります。私達が生活するフランスでもいまだに支援運動の輪は広がり続けています。
 パリ・日本語ガイド・通訳協会は3月18日(日)、日本人会に提案し日本人会主催チャリティーガイドデーに積極的に参加致しました。ガイデング担当は畠山知子会員。女史は東北出身です。以下、畠山会員と島田タエロン会員の共同投稿記事です。
 
 18日13時30分、オペラ座前に参加者は集合しバスはマルメゾンのお城へと向かいました。マルメゾンはパリ西郊外にある小じんまりしたお城で、ナポレオンとジョゼフィーヌが新婚時代を過ごした所です。ナポレオンはこのお城を気に入り、皇帝となる前に頻繁に来て執務室で大臣たちと会議をし、色々な政策が実現されますが、ナポレオン法典もここで考えられたのです。又、演劇を鑑賞したり、夜会を楽しんだり、社交の場でもあったのです。ナポレオンとジョゼフィーヌが1809年に離婚した後も、ジョゼフィーヌの所有となり、このお城を愛した彼女は250種ものバラを丹精し、マルメゾンの庭園は美しく興味あるものでした。 訪問の最初の頃は雨でしたが次第に晴れて行って庭園の散策も出来ました。このツアーに参加して頂きました方々、写真を提供して下さいましたパリ日本人会の中島善子さま、バスを今回も無料提供して下さいましたマイバス社(18 rue Pyramides )に深く感謝の意を表します。チャリティーツアーの参加費は寄付金として東日本震災被災者を現場で支援しています建築家・伊藤豊雄氏主宰の<帰心の会>に送ることになりました。
 マルメゾンのお城を話す前に、まず<帰心の会>に言及させて頂きます。


 
<帰心の会について>
 大震災で町や村が破壊され多くの犠牲者と甚大な被害を被りました。その後、建設された避難所と仮設住宅に多くの被災者が暮らしています。今後の都市計画と耐久建築の住宅が建設されるのを待つ間被災者として暮らしている人々が集まって心の安らぎを得られるような、そして将来のそれぞれの計画を話し合えるような場所が必要となっています。この切実な願いに応えて建築家・伊藤豊雄氏が仙台の<みんなの家>を昨年完成させた後、今度は岩手県の陸前高田市にも<みんなの家>を建てる計画が持ち上がっています。伊藤氏と高名な建築家の方達が開設した協会<帰心の会>によって運営される陸前高田の<みんなの家>建設プロジェクトは多くの人々の支援を必要としています。
 さて、陸前高田市は岩手県の太平洋岸に位置し、人口2万3200人の小さな町で高田松原は日本百景として知られる松林があり、夏に海水浴やサーフィンで賑わう景勝地です。しかし、昨年3月11日、想像を絶する大津波が、黒い魔物のように襲い掛かって、市街地も家屋も飲み込み多くの市民が犠牲になりました。一夜明けた市街地は壊滅状態で辺り一面瓦礫の山となってしまい、公共の建物始め、建物は流されてしまいました。
 一年が過ぎた今、当時は呆然として絶望し生きていた市民は仮設住宅に住み、厳しい現実を受け入れながら生きています。その人々が皆で集まり話し合う場を持つことによって希望を、勇気を持つことが出来たらと願いながらガイド協会も支援することになりました。
 
<マルメゾンのこと>
 マルメゾンのお城はナポレオンがエジプトに遠征中にジョゼフィーヌが大変に気に入り購入した。それはナポレオンがパリに近く、そして田舎の雰囲気を持つ館を探していたからである。結局、建築家・PercierとFontaineを採用して平凡な館をネオ・クラシック風に造り変え、庭をイギリス風にし、二人ともお気に入りの館となり、ナポレオンの初期から第一執政までの若く、幸せな時を過ごした所である。邸内にはナポレオンの図書室兼書斎があり、この部屋はナポレオンが最後に使ったままに残してあり、お気に入りの部屋であった。隣にある会議室ではナポレオン法典の懸案が話され、レジョン・ドヌール勲章創設等の重要な会議が行われている。
 
 ジョゼフィーヌはマルメゾンでは若い貴族の士官や女性たちとのんびりとした社交の場を設けて、ナポレオンにとって欠かせない存在となり、内助の功を果たしたようである。1809年12月、二人が離婚した後でも、ジョゼフィーヌは1814年5月29日、風邪から肺炎を起こして亡くなるまで、バラの丹精など庭園を充実させながらマルメゾンを慈しんだ。
 
ナポレオンはエルバ島から帰った時にも、又セント・ヘレナ島に出発前にも数日間過ごした。
 マルメゾンはバラの季節に小さなグループが何処かパリの近くで半日過ごしたい時に恰好な場所である。
 


畠山 知子
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島田タエロン Masako
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